【食虫植物】サラセニア・レウコフィラ

Sarracenia leucophylla (アミメヘイシソウ)

ツツジ目 サラセニア科 サラセニア属

f:id:smkmk:20210824221235p:plain

Sarracenia leucophylla

 本種はメキシコ湾の海岸平面沿いに広く分布する多年草である。一昔前は”Sarracenia drummondii”の学名で出回っていた時期も。筒の上部にかけて紅白の網目模様が見られるのが特徴。冬になると休眠期に入るため上部の筒はすべて枯れるが、春を迎えると再度長い筒を生成する。

 観賞価値の高い品種として古くから栽培されている。しかし、原種自体が出回ることは少なく、大半は交配種や品種改良種が”leucophylla”の名で出回っている。

 

・捕虫

 球根状の株から40㎝程の筒状に直立した捕虫葉を複数生成する。葉の外側は無毛だが、蓋の裏には蜜腺があり虫をおびき寄せる。筒の内側は下向きに毛が生えており、蓋の裏や筒の淵から足を滑らせた虫を逃がさない仕組みとなっている。葉の奥には消化酵素が溜まっており、そこで虫を分解する。

 

・用土

 湿地帯に分布する種であるため、常に用土を湿らせる必要がある。「水苔」が代表例として挙げられるが、個人的に「ピートモス」をメインとした配合土の方が生育が良いように思える。

 

・育て方

 一年を通して直射日光の当たる風通しの良い環境に置く。日本の夏の場合、直射日光に当てると葉焼けする可能性が高いため50%遮光した状態で栽培すると安心できる。腰水による栽培が基本的であるが、直射日光による水の温度上昇には十分注意したい。5℃~30℃程度が育成温度であり、冬場は霜が当たらない程度の低温地で冬眠させる必要がある。このとき、上部の筒はすべて枯れるが翌年の春に再度筒を出す。